続いて6月30日行われた準決勝の那須晃太郎戦。
順当に勝ち上がってきた相手だが、今回のトーナメントが初のオールラウンドルールとなる那須。
過去1度シングルでは勝っているものの、4月のタッグでは1本取られて敗れている。
経験も技術も、そしてパワーもあるので、オールラウンドルールでの経験は少なくとも、かなりの強敵。
このトーナメントでは本命に挙げられているのも見かけたが、それも頷けるぐらい実力は充分で、実のところ決勝上がるまでは誰よりも闘いたくなかったぐらい怖い存在だった。
試合が始まれば予想どおり打撃は強打。よけるたびに重いパンチが音を立てていく。
キックルールでは槙吾さんの圧も凄かったが、今回は圧よりも一発一発の重さの恐怖。
ひとまず有効打は避けることが出来てグラップリングルールへ持ち込むことができた。
そこそこ動いてだいぶエンジンがかかってきてスタミナには問題なし。
グラップリングは積極的に動いていたつもりではあるが、上を取られると返すのに時間がかかってしまい、打撃よりもむしろグラップリングに反省点が多い。
打撃は有効打こそ無かったもののリードは出来ていない、グラップリングも攻めたつもりでも上を取られていた時間もあるので、見る側にはどう映っていたのだろうか!?
そんな感じで迎えたプロレスルールの第3ラウンド。
ここ最近では1番キツイ試合だった。
ダメージを与えに来るというよりは一発一発が破壊しに来るような打撃。
最後の方はひたすら頭突きや蹴りの応酬。
とにかく倒れてしまったら、膝をつくだけでももう立てなくなってしまうような気がしたので、どうにか倒れないように踏ん張った。
途中で頭突きで耳がキーンとなってしまって、ほぼほぼ周りの音が聞こえない状態。
でも、こういう展開は嫌いじゃない。
むしろこういうスタイルで突き進んできたのが、自分たちのやっていたバチバチなので、凄い打撃を喰らいながらもワクワクしてしまう自分がいた。
途中で那須の打撃も少しずつ勢いがなくなってきたのを感じたので、あとは気持ちだけの勝負だと思って最後まで倒れないようにした。
ゴングが鳴ってもロープにしがみついてどうにか倒れずにいようと思って立っていた。
本当にギリギリの闘い。
でも、これがバチバチスタイル。
判定を待つ間は本当にどうなるか分からない状態で、しかも耳がほぼ聞こえないので歓声の大きさが分からない。
レフェリーに手を上げられて勝利が分かったときは本当に嬉しかったし安心した。
この試合を迎えるにあたり、本当に不安で不安で仕方なかったこともあり、勝ちが決まったときの喜びはひとしおだった。
これで決勝へ進むことができ、対戦相手は伊藤崇文選手。
3月の後楽園ホール大会の再戦。
タイトルマッチで再戦、そして4年前のリベンジマッチが出来るとは願ったり叶ったりだ。
このトーナメントが始まったときから言っている
「このベルトは自分のもの」
最後までこの言葉を貫けるよう有言実行します。